奈良県支部
【第1日目:8月11日】

 ☆ 関西空港にて

午前9時30分、関西国際空港4階国際線出発ロビーに全員無事集合。
これからの数日、苦楽を共にするメンバーが一堂に会しました。どの顔も期待に輝いております。
ここで、てつのすけさん制作による特製ラジニTシャツの配布がありました。
このTシャツは、チェンナイ旅行中極力着用で現地人に日本のラジニファンであることをアピールし続けます。
続いて、エミリンさん制作によるラジニふわふわ人形が全員に配布されました。
人形には持ち主の名前がタミル文字で記載されているというノドから手が出る逸品。これを各自が身につけてお守り&現地人へのアピール用に使います。

出国手続きが始まると、興奮も最高潮に達します。
しかし、ここで最初のアクシデント発生!
金属探知機を抜けたバッグに職員からの強烈なクレーム!
まず、シーサンがハサミを没収。続いて、おじゃまんのバッグから

五徳ナイフ

が出てきて、これも没収。何かの役に立つと思ってバッグに忍ばせていたのが甘かったです。(-_-;)

一方、奈良支部特別支部員No.3のYUKIKOさんが愛娘瞭夏ちゃんとツアーメンバーの見送りに駆けつけてくれておりましたが、間一髪、出国手付きが始まってしまい、会えずじまい。YUKIKOさんは泣く泣く帰宅したのでした。YUKIKOさん、お気持ちしっかりいただきました。なんどぅりです♪

 ☆ シンガポール:チャンギ国際空港にて

ツアーメンバーを載せたシンガポール航空SQ985便は6時間に及ぶ快適な空の旅を経てチェンナイへの中継地シンガポール:チャンギ空港に到着、約3時間のトランジットの間、各人がそれぞれ思い思いの行動に打って出ます。日本との時差は1時間。
   
ツアーメンバーの中でただ2人の喫煙者、シーサンとおじゃまんは、互いに目配せすると手に手を取って空港内の喫煙所へまっしぐら!
喫煙所は、やっぱり屋外でした。空港2階のベランダみたいなところに出ると、世界各国からやってきた喫煙者がそれぞれの洋モクをふかしております。国境を越えた喫煙者同士の熱い心のつながりみたいな意気を感じなから、ふかす煙はシンガポールの夕空に消えて行きます。
この場所からは、空港に係留中の旅客機をほとんど見ることができました。予想通り、ほとんどすべてがシンガポール航空機で、尾翼のワシのようなマークが夕映えに見事に映えておりました。
   
立て続けに数本吸いまくった二人、ようやく落ち着きが出て、コーヒーでも飲もうと空港1階に降りてきました。ちょうど、カフェテラスのような店があったので、たどたどしいカタコト英単語を並べてようやくコーヒーのLサイズを注文。ところが、外国のLサイズって、そりゃ半端じゃございません。ビールの大ジョッキさながらの取っ手付きのグラスに入った超薄味の大量のアメリカン。トレイに載せたもののバランス崩して、落とすまいと受け止めたシャツの左胸がビショビショになるという本日2発目のアクシデント発生!

そうこうするうちに3時間が経過、チェンナイまでの旅客機に搭乗し、チャンギ空港を後にしました。

 ☆ チェンナイ国際空港〜アルナチャラホテル

シンガポール航空SQ410便は、チャンギ空港から3時間で目指すチェンナイ国際空港に到着。日本との時差は3時間半に拡大。

チェンナイ空港は、やはり他の空港よりもみすぼらしさが隠せません。
税関を抜け、空港出口を出たとたん、ムッとする空気とウヨウヨするインド人に出迎えられました。現地時間22時過ぎ、夜の闇の中には異様に光る目の大群、真っ黒な顔に異常に白い目玉がはまったインド人がたむろしております。

アルナチャラホテルまでは、鉄道利用。空港から駅まで大量の荷物を持ってメンバー全員のキャラバンが始まりました。空港敷地内を出る直前、キキーッ!と急ブレーキの音が響きました。何と、えびちりちゃんの真横数センチで真っ黒い乗用車が急停車してます。
もう少しでえびちりちゃんは夜の闇にはね飛ばされてしまうところでした。恐るべし、チェンナイ!しかし、車の運転手は怒鳴りもしません。インドではこんなことは日常茶飯事なのでしょうか?

空港敷地内を抜け、信号機もない交差点に差し掛かります。ものすごい交通量です。この交差点を渡らなければ駅に行けないと説明中のてつのすけさんに交差点を曲がってきた車がドンと接触、その拍子に

車の左フェンダーミラーが折れて
路上にころがりました

当の車は、何事もなかったかのように走り去ってしまいました。
てつのすけさんは、照れ笑いしてます。車はてつのすけさんが背中に担いでいた大きなバッグにぶち当たり、フェンダーミラーをもがれて去ってしまったのです。てつのすけさんの1本勝ち〜♪

このアクシデントで騒いでいるメンバーを見るに見かねてか、現地の警察官がどこからともなく現れて交通整理を開始、日本からの訪問者は、ようやく恐怖の交差点を渡りきることができたのでした。

交差点を渡ってから、また車道沿いにキャラバンが続きます。体スレスレで走り抜けて行く車や単車、生きた心地すら忘れての行進です。
ようやくたどり着いた駅は、巨大な公衆便所を思わせる建物でした。
いやいや、空港を出たときから感じていた異臭、それはまさに糞尿のニオイに他なりません。この駅の建物を見た瞬間、即座に公衆便所のニオイが脳裏によみがえったのです。

この巨大公衆便所から鉄道に乗ってコーダンバッカムというホテル直近の駅まで行きます。駅のプラットホームは異臭と熱気の底に沈んでいます。私たち以外には誰もいないうら寂しい駅のプラットホーム。
全員の胸に、生きて日本に帰れるだろうかという不安が去来するのでした。

ようやくやって来た電車は、インド特有の飾り気のない実用本位の電車です。窓にはガラスなどなく、乗降口のドアすらありません。
乗り込んだ途端、こりゃ、貨車でんな。と自問自答してしまいました。
公園のベンチみたいな座席に腰掛けたメンバーに、さっそく赤いシャツを着たインド青年が話しかけて着ました。誰かが着ていたラジニTシャツを見るやいなや、その青年はコーフンのるつぼに叩き込まれたようです。異様にはしゃぐインド青年、ついにケータイ電話を取り出して、従兄弟とやらに電話して自分の現在の幸運な状況を説明しています。そして、私に電話を押しつけ、従兄弟に何かしゃべれと言うのです。何をしゃべって良いのか、言葉すら判らぬおじゃまんは、取りあえず電話の相手に「わなっかん!ラジニカーント・ロンバ・ナッラ!」と叫びました。
電話の向こうで狂乱している雰囲気が伝わってきますが、意味不明です。

そうこうしているうちに、電車はコーダンバッカム駅に到着。これまた、これ以上のうらびれぶりはないのではないかという駅のプラットホームに降り立ちました。プラットホームの敷石がめくれ、旅行バッグのキャスターが転がりません。福井県の名匠大工さんであるきえちゃんの旦那様は、あまりの建付の悪さに怒り心頭に達しているご様子。いくらきえちゃんを愛しているとは言え、この旅行に同伴したことを後悔しているに違いない状況が見て取れました。

駅を出たところは、薄暗く、赤っぽい裸電球だけの照明で、チェンナイのダウンタウンここにありという風情、闇に何やらうごめいている動物は二匹の犬ではありませんか。互いに尻を寄せ合い

交尾の真っ最中

なのです!何という出迎えでしょう。人も犬も気位のない本能的な生活に沈み込んでいるようです。

駅から少し歩き、表通りに出てオートリクシャーを拾います。リクシャー3台に11人のメンバーが分乗し、ホテルに向かいます。
このオートリクシャー、私は生まれて初めて乗りましたが、何たる運転技術でしょう!ギッシリ詰まった車と車の間に割り込むわ、歩行者の横数センチを走り抜けるわ、反対車線にはみ出して逆行するわの連続です。
これこそ、生きた心地がしません。いつ、事故を起こしてあの世へ行くか、なまんだぶと心に念じ、静かに目を閉じるほかありませんでした。

3台のオートリクシャーがアルナチャラホテルに横付けされ、ホテルのロビーに集まったメンバーは、ホッと一息、翌日の予定をてつのすけさんから聞き取るや、我先にホテルの部屋に転がり込みました。

熱く、長い一日でした。

しかし、エミリン&リー姉妹には、この後まだ試練が待っていました。
部屋の案内をしたホテル従業員らがエミリン&リー姉妹の美しさに酔ったのか、食事に行こうと執拗に誘って部屋から出て行かなかったというのです。さすがのエミリンさんも怒りをあらわにして追い返したとのこと。ご苦労様でした。

つづく....


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