北のマサラ

Mohabbatein


2000 印 ヒンディ語
鑑 賞:DVD
俺評価:★★★★★
泣 き:★★★★
笑 い:★★
世 代:★★★★★

シャー・ルク・カーンとアイシュワリア・ライ、そしてアミタブ・バッチャンが出演している映画です。 さらに、新人や若手と思しき3組の男女の恋愛を軸としたストーリーです。
DDLJやKKHHが好きで、この映画を製作したYashrajfilmsのページをチェックしているので、インドで公開されたときからこの映画の存在を知っていました。

この映画は基本的にラブストーリー。題名のとおり「愛」なんですね。
若手3組のラブストーリーが軸にありますが、それはあくまでも見せかけで、裏にはラージ(シャールク)とメガ(アイシュ)のラブストーリーが隠されています。過去にラージとメガとの恋愛があり、彼女の父親(アミタブ)に反対されて彼女は自殺してしまいます。 彼女の父親は「グルクル」という全寮制の男子大学の校長をしており、伝統を重んじ、しかもアルバイト・恋愛禁止の古臭い学校です。当時の学生だったラージは規則を破ったものとして、校長に会わずに大学を追放されます。 この話を知らない学生は誰ひとりいない伝説として残るにいたりました。

このような背景のもと作品が始まります。
3人の学生(主人公3人組)が入学し、そのあとに校長が追放された学生だったことを知らずにラージを音楽の講師として雇うことになります。

変革を嫌うがんこ親父の校長と、学生に愛の素晴らしさを教えるラージの戦いがこの映画の骨格になります。
学生をろくに外に出さないの方針なのに、ホーリーなどの祭りに学生をださせたり、女性を何人たりとも入れない方針なのに、パーティで若い女性を多数招待したりと、校長とラージの攻防は見ものです。

アイシュ演じるメガですが、話の中ではすでに死んでいるので、過去の回想シーンとミュージカルシーンでしかお目にかかれません。回想シーンはともかく、ミュージカルシーンでラージにしか見えない幻として出てくる彼女は非常に効果的です。KKHHのラストシーンにおけるラニ・ムケルジーの怪演といい勝負です。

この映画の隠された(というわりには結構あからさまですが)要素として、世代交代の重要性が挙げられます。
ラストで、ラージと校長が和解してハッピーエンドになるのですが、校長演じるアミタブは昔からの映画スターですので、古い世代。ラージやメガを演じるシャールクやアイシュは今の映画スターですので、今の世代。若い3組の男女は若手の映画俳優・女優ですので、未来の世代。というように見ることが出来ます。
この映画を通して、古きよきものや伝統も確かに必要で重要ではあるが、そればかりに固執してはいけない。世代交代も必要で重要であるということを痛感しました。

どこかの国のどこかの政党に所属している、旧守派の政治家どもに言ってあげたいですね。



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