1998 印 ヒンディ語
鑑 賞:DVD
俺評価:★★★★★
笑 い:★
泣 き:★
映像美:★★★★★
近々日本で上映される映画なので、あえて、ネタバレは書かないでおく。
この作品。インドの巨匠(とあえて言ってみる)マニラトナム作品だと思って覚悟して観たほうが良い。
他のタミル、ヒンディの娯楽作品と同じベクトルで観ると、あっけにとられてしまうだろう。
簡単に言うと、人を選ぶインド映画。
ボンベイよりも更にシリアスな路線。主人公演じるシャールクカーンの迫真の演技は見物。
ヒロイン演じるマニーシャコイララへの一途な愛は、DDLJでのヒロイン演じるカジョルへの一途な愛と良い勝負だ。
また、主人公の一途な愛に対する、ヒロインの頑なに拒むところや、彼女の職業に対する冷徹なまでの態度には思わず脱帽。しかも、主人公に心を動かされつつも、すぐに自分を取り戻しているからだ。
世界に通じる映画を意識した作りになっており、インド娯楽映画特有のダンスシーンは芸術的な感じを受けた。
最初の1曲目は、インド映画テイストなのだが、2〜3曲目は色使いといい背景の美しさといい、芸術映画を観ている錯覚に陥った。
この作品を観て、泣きもしなかったし、腹を抱えて笑いもしなかった。でも、ラストシーンまでみて、思わず「面白い」とうなづいてしまった。
インド映画というよりは、むしろ我々が見慣れている普通の映画だと思って観たほうが良いと思う。
同じインド人監督の、「エリザベス」を観るような感覚に近いかもしれない。
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